診療科・部門リハビリテーション科

当院のリハビリテーション科は、急性期の脳血管障害や誤嚥性肺炎、乳癌術後のリハビリに取り組んでいますが、整形外科や呼吸器科など他科から寄せられる廃用症候群なども積極的に受け入れています。また、院内のみならず、外来や在宅の患者様も退院後のフォローとしてリハビリを提供しています。
一般病棟(急性期)から地域包括ケア病床(回復期)、療養病棟・介護医療院・外来・在宅(生活期)まで幅広く対応した「地域に開かれたリハビリの提供」に努めています。

リハビリテーション科イメージ

当院のリハビリテーションの流れPhases of Rehabilitation

病気やケガの初期段階で(急性期)

急性期の治療のために安静は必要とされますが、過度な安静は廃用症候群(筋力低下や関節拘縮、認知機能の低下など)を招く恐れがあります。そのためリスク管理の下、速やかに早期の離床と廃用症候群の予防が開始されます。
当院の多職種による栄養サポートチーム(NST)では、抽出された低栄養患者様に対して、週1回のカンファレンスと病棟ラウンドを行っています。また、安全な経口摂取獲得に向けた取り組みとして、機器を使った嚥下造影(VF)や嚥下内視鏡検査(VE)が行われます。

在宅復帰に向けて(回復期)

急性期を経て、病気やけがの状態が安定しても、在宅での生活に不安を抱えることも少なくありません。そのような場合、「地域包括ケア病床」で在宅復帰に向けた、集中的なリハビリを受けることができます。

退院後も住み慣れた地域で過ごすために(生活期)

1 外来リハビリテーション

「入院中に機能訓練を行ったが、維持を目的に退院後も継続したい」「心身機能が徐々に低下して、在宅生活に支障をきたすようになった」。そのような場合、外来にてリハビリを受けることができます。

※以下の条件に当てはまる方が対象

  • リハビリが可能な疾患を有している方。
  • 他施設(通所・訪問リハビリテーションなど)にて、リハビリを受けていない方。
  • 介護保険認定を受けていない方(難病・特定疾患者は可能)など。

2 訪問リハビリテーション

「入院後も生活に不安がある」「通院手段がない」「介助者がいない」場合、自宅にてリハビリを受けることができます。療法士と1対1で、実際の生活場面で問題解決に向けた具体的なアプローチが受けられます。

※適応となる保険は介護保険ですが、厚生労働大臣が定める疾患(筋委縮性側索硬化症、パーキンソン病、頚髄損傷など)の場合は医療保険からのサービス提供となります。

長期療養が必要な場合

医療的ケアを行える施設として「介護医療院」を併設しています。利用者様の生活機能の改善や日常生活活動の自立性の向上を目的とした、集中的なリハビリを受けることができます。また、認知症の予防や進行抑制を目的としたレクリエーション活動にも参加できます。